他業種と比較すると社会的評価が低いうえに、人手不足で多忙と言われる介護職。利用者のケアや日報作成など日々の仕事量が多く、残業や休日出勤で埋め合わせることもあるようです。また、異業種から介護職への転職が盛んなので多面的な考え方を職場仲間と共有できる反面、意見の相違など人間関係に悩むことも。そんな中でも、次の2つのシーンを通じてやりがいを感じながら働き続ける介護職は少なくありません。
1つ目は、利用者や家族から直接感謝の言葉を聞けること。同じサービスを提供していても本人または家族からクレームを受けることがあります。多くの場合は、利用者の体調・感情の変動が原因で担当者を拒絶しているわけではないようです。本当にケア内容が不満ならば、担当者交代や利用事業所の変更要請があるからです。クレーム直後であっても、利用者から「ありがとう」という言葉を聞けるのはうれしいもの。他の職員や家族を通じて感謝の気持ちが伝えられることもあり、毎回のケアが利用者に受け入れられていると実感できます。2つ目は、頑張りが給与に反映されやすい点。介護事業所の9割以上が処遇改善加算を取得していて、すべての介護職が月額1万2千円~3万7千円相当の加算額を受け取れます。2019年10月からは介護技術や勤続年数などの評価に応じた金額配分ルールが明確化されるので、頑張りが給与額に反映されやすくなります。事業所によっては経験豊富な職員のうち最低1名に対して年収440万円を実現する配分も予想され、これまで以上に介護職のやりがいが増すでしょう。